日本の就活は楽ちん?ベトナム人留学生のアメリカ就活事情

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一昔前と比べて、日本の就職活動は長期化し、インターンをする学生も増えてきている。さて、日本の就職活動は、他国と比べるとどうなのだろうか?今回は、ベトナム人留学生のアメリカにおける就職活動の様子を見てみる。

「帰国」という選択肢はない

著者の大学のベトナム人の友人ほとんどが、卒業した後もアメリカに残って仕事をしている。日本人学生と比べると、ベトナム人が大学を卒業後もアメリカに残る率ははるかに高い。とはいえ、アメリカで就職するのが簡単という訳ではない。むしろその真逆と言える。

アメリカの就職戦線は、日本のそれと比べものにならないほど厳しい。

外国籍の人がアメリカ国内で働く際には、H-1ビジネスビザが必要になる。ビザを取得する際にはどこかの会社でオファーをもらい、雇用される必要がある。

アメリカ人学生ですらスキルの無い人は門前払いを食らう、学校名で足切りは当たり前のアメリカ就職マーケットにおいて、「ビジネスビザの取得をサポートしなければいけない外国人」というのは言うまでもなくハンデだ。

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筆者の友人のベトナム人一同

こんな大きいハンデを背負いながらも、ベトナムから来ている学生の多くが卒業した後もアメリカという、母国から遠く遠く離れた国に残る理由はなんなのか?それはひとつしか無い。

彼らには後がないのだ。

意気揚々と母国に帰っても、賃金は少ない。政治は不安定。そんな状態を選ぶよりも、世界トップの先進国で働き、ビザを受給し、あわよくば永住権を取得する。それが彼らの当面のゴールなのだ。しかし、H-1ビザを取るためにどこかの会社で働くということは、要するに人質だ。賃金交渉なんて望めるはずもない。会社側はいつだって「え?そういうこと言い出す?ビザ出さないけど?いいの?」と言える立場であるということなのだ。

ハンデがあるなら、潰せばいい

就職までのハードル、そしてそういった雇用主との一方的な関係を避けるために、彼らは学期中必死で勉強する。とにかく勉強する。GPAが高ければ高いほどいい仕事が見つかるからだ。日本と違い、アメリカの企業は学生時代どれだけ勉強したかをもろに評価する。

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出典: https://www.flickr.com/photos/quatar/10102090525

もちろん、彼らはスキルを磨く事も忘れない。大学1年の夏休みからインターンをするなんて彼らにとっては当たり前だ。筆者の友人は、1年生の夏に三井住友銀行ベトナム支店でインターンをしていた。他の友人も同様、遊んで夏休みを終えるものは1人もいなかった。それが、アメリカでの就職後に「え?いいんですか?私が辞めても?この会社潰れますよ?」とまで言える人材になることに繋がる。

ここまで書いてきたが、なにもベトナム人学生だけがこんなにハングリーな訳ではない。ミャンマー、タイ、フィリピンなどの東南アジア諸国から来ている学生みんなに共通していることだ。

こんな学生達を間近に見て生活して、夏休みに日本に帰ってきて思うことは毎年同じ。なんて素晴らしい国なんだろう。アルバイトやサークルに、インターンと題した数日間の会社説明会を面接でアピールするだけで、就職出来るなんて。Viva日本。