ベンチャーか大企業かで迷う学生と若手社会人が頭に入れておきたい、魔法の言葉「ジョブディスクリプション」


ベンチャーと大企業のどちらで働くか迷う学生のかた、大企業にいて思ったように動けずベンチャーに行こうか悶々といている2-3年目の社員のかたのご相談をよく受けます。この迷いや悶々に一つ方向性を与えてくれるのが、ジョブディスクリプションの考え方です。

ジョブディスクリプションとは?

終身雇用・年功序列型の日本企業ではあまりお目にかかることはないのですが、ジョブディスクリプションはポストやポジションに対して用意されているもので、目的、職責、求められる資質などがまとめられているものです。
例えば、ウェブに落ちているマーケティング担当者の職責はこんな感じ。

職責

  • 年次マーケティング戦略の策定
  • マーケティング担当上司のサポート
  • ブランド認知獲得のためのイベント等の実施
  • メディアにおける商品の広告宣伝、キャンペーンの実施とそれに伴う資料作成や什器の製作
  • 取引先を含むステークホルダーとの協力関係の構築
  • 市場調査の実施と成長機会の提案
  • 予算編成とその進捗管理への協力

私にはこの職責が果たせる、なぜならこんな経験したから、こんな勉強してるから、こんなバックグラウンドがあるから、とアピールしまくるのが海外での就職・転職です。
その点あまり明確にせずに「総合職、一般職である」「課長をやる」「部長をやる」という感覚が日本では一般的で、うっかりしてると何をしてるのか明確に説明できなかったりします。

海外でありがちな会話がこちら

外国人「仕事なにしてるの?」
日本人「○○って会社で働いてるよ」
外国人「で、なにやってるの?」

ジョブディスクリプションを書き出すと自由度があがる

職責を書き出すのは、別に会社がジョブディスクリプションを用意していなくてもできますよね。
社会人にしてみれば、自分がやっていることを棚卸して、言葉にするというくらいで難しい作業ではないと思います。
学生のかたはOB/OG訪問したときに、その人がやっていることを聞き出して、こういう風に整理してみてください。

仕事の中身がわからないのでなんとなくイメージとしての「大企業vs.ベンチャー」という構図があると思うのですが、書き出してみると自分が悩んでいることが明確になりませんか?仕事の中身が大事ならそもそも、大企業vs.ベンチャーという対立構図にはならないですよね。
というわけで、まず漠然としたイメージから自由になれます

また、こういうこと意識しておくと外国での就職に役立つのはいうまでもないです。海外ではジョブディスクリプションがあることが普通なので。
というわけで、国特有の雇用慣習からも自由になれます

もっと本質的な自由があった:TORETA BizDev Nightでの気付き

でもジョブディスクリプションで広がる自由ってもう一つあるなと最近気づきました。
5月19日に今はきらめく各ベンチャーの担当者から、最近よく聞く新しい職種「事業開発(Buisiness Development)」とは何かを聞く機会がありました。
IMG_2004登壇者は

  • 株式会社マネーフォワード 執行役員 MFクラウド本部長 宮原 崇さん(写真右から2番目)
  • 株式会社メルカリ 事業開発部 マネージャー 小野 直人さん(左から3番目)
  • 株式会社WiL パートナー 難波 俊充さん(右から3番目)
  • 株式会社トレタ 事業開発室 マネージャー 進藤 学さん(左から2番目)
  • 株式会社トレタ 事業開発室ディレクター 小島芳樹(右端)

そして、ファシリテーターはトレタの中村社長(左端)が務めるという豪華布陣です。
(※詳しいイベントの概要と出席者のプロフィールはこちら)

各社微妙に役割は異なるものの、事業開発担当の仕事の主要な項目を書き出すとこんな感じでした

  • 市場、競合調査
  • 経営管理の仕組み構築、数値化とフローの整理
  • ビジネスパートナーシップ、アライアンス、M&Aの推進。それに伴う、提案活動、交渉、経営・現場との調整
  • 資金調達の実施
  • サービス企画、機能開発
  • 新規事業の企画、推進
  • 新規事業に関わる人的物的リソースの手配
  • 部下育成の仕組み策定
  • 会社のミッション策定

スーパーマンやん…とにかく組織内外との調整に追われるので、Mっ気のあるひとが向いてるとのコメントがありました。

それはさておき、気付いたことが、個別の要素を見ると既存の仕事であり、ただ新しい組み合わせになっているなということです。
上の4つくらいまでは伝統的な経営企画の仕事だし、真ん中は研究開発、下は人事部・調達部門といったところ。
つまり、登壇した方々は今までの経験や知見を再構成して新しい職業を生み出したという風に見えるわけです。

53%と65%の世界に適応するために

現在人間が行っている47%の仕事が20年以内に機械によって代行されるとか、65%の子供が今はない職業につくとか言われています。事業開発という仕事もそうですが、他にもコミュニティマネジャーや、エバンジェリストなどどんどん聞きなれない仕事がでてきます。

そういう中で柔軟に自分のスキルのポートフォリオを増やし、組み替えて世の中に求められる新しい職業人になっていくベースとして、ジョブディスクリプションを考えてみるのは必須ですね。

ちなみに、マネーフォワード、メルカリ、WiL(こちらは投資先社長候補のみ)、トレタとも事業開発担当含め、全方位的に人材を募集中とのことですので、ジョブディスクリプション整理できたら応募されてはいかがでしょうか。