【東南アジア留学記】バンコクで鬱になり田舎の村の寺で療養した話#3 救世主、怪しいおっさん現る

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◇湯浅 陽代:京女。幼少時、ユダヤ人アフリカ民族楽器演奏者に弟子入り。アフリカの民族楽器はほぼ演奏可能。ガーナのダンスも習得済み。小中学校時代、イラン人とブラジル人より英語を学ぶ。大学入学後は、インドの民族衣装サリーを纏って通学するが、半年間全く友達ができず困る。現在タイ留学中。
◇短期集中連載『バンコクで鬱になり田舎の村の寺で療養した話』
現在タイ滞在5ヶ月目に入りましたが、実はこの期間のうちに鬱になりました。今回はどのように微笑みの国タイで沈み、そこから回復していったのかを書きます。

救世主、怪しいおっさん現る

そんな時、Facebookを通じて、一切面識の無い人から「あなたは日本人ですか?」と何故か日本語でメッセージが送られてきた。画面の片隅に見たことのないおっさんの顔がある。送り主のおっさんの名前はイッタ(仮名)、と言った。しばらくして「Welcome to my temple!」と歓迎の言葉が届いた。いやいや、勝手に歓迎されても困る。しかも、なぜ寺?

どうやら、彼の言うところでは、彼が住むのはタイーカンボジア国境付近の村の寺であり、普段は村の小学校で英語を教えているらしい。ちなみに寺には家賃節約の為住んでいるだけで、自分自身は僧ではなく、政府認定教師として働いているとのこと。そして今回は、私に村の小学校で自分と一緒に英語を教えるボランティアをしないか、という誘いであった。

ヤケになって見知らぬ人のメールに返信する

メッセージが来た当初は気持ち悪さしか感じなかった。彼の友達申請も承認しなかったし、する気もなかった。一応その村について調べてみようとGoogle検索をかけてみたがほぼ情報が集まらなかったので益々、捕って食われるんじゃないかという黒い妄想が頭を駆け巡った。

しかしその4日後、私は彼に「私はあなたのボランティア活動に非常に興味があります。私はあなたと一緒にお寺に住みたいです」と返信してしまった。

返信のメッセージを送る前日、寝坊してタイ語の検定試験を受け損ね、落ち込みが一気に極限状態にまで達し、ヤケになったからである。

それに、実は彼と私にはFacebook上で共通の友人がいることが判明。早速その知人に連絡すると、以前彼の寺に数日滞在したことがあるという。正直あまり詳しい話は聞けなかったが、まあさすがに人身売買で売り飛ばされたりすることはないだろう、と判断。「寺に住む」という決断に踏み切ったのである。

そしてその翌日、荷物をまとめバスに乗った。とりあえず村近くのバスターミナルまで来い、そこで合流し寺へ向かうぞ、ということだった。昼前にバスに乗り、午後7時頃指定されたバスターミナルに着いた。辺りはもう真っ暗だった。本当に迎えにくるのか。今ここに彼が来ないと、バンコク行きのバスももうないし、野宿するしかなくなる。急に不安になってきた。


バンコクで鬱になり田舎の村の寺で療養した話

Part1: ここでも普通になれない

Part2: 鬱、入りまーす

Part4:たった一人の外国人の村人になった

Part5: 嫌々ボランティア始めたら目覚めた

Part6:バンコク帰還と判明したおっさんの正体