ドタバタ中国ビジネス立ち上げ記 コラム#8 中国人社員の発言から日本語の未来を考える

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 「今年も日本語の勉強がんばってね。」

「いいえ、日本語の勉強はもうしません。これからは英語の勉強をします!」

 

これは、上海時代の日本人代表取締役と営業兼日本語通訳のスタッフの会話。この女子社員は、卒業前の2月からインターン生として、働き始めた。

中国の農村出身で、出身省の省都にある大学で日本語を専攻した。日本に行ったことも、日本留学の経験もない。日本人と話す機会は、大学の日本語の先生以外では、インターンを始めるまでほとんどなかった。まだまだ上達する余地は多く残すものの、しっかりとした日本語を元気よく話す。

もっと社外に出て、営業をしたいという本人の希望があったので、近郊の営業区域を任せた。今後どんどん伸びるだろうと、みんなが期待していた。そのような中聞かれた上述の、「もう日本語は勉強しない」発言。

 

僕は彼女のこの発言の背景を知っている。きっかけはワインイベントだ。

 

国際都市上海のワインイベントということもあり、様々な国の人間がいた。会社に英語を話せるスタッフは、僕しかいない。結果、外国人は全て僕が接客した。

アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、スペイン、ブラジル、エクアドルなど世界中から集まった様々なバックグランドの人と話せて楽しかった。人生初めてガラパゴス諸島出身のエクアドル人に会ったのも、このイベントだった。

中国語を勉強しているというパナマ人が来た。例の女の子がうれしそうに接客する。「今度、私が中国語を教えるから、あなたは私に英語を教えて!」と名刺交換をしていた。イベントの後、彼女は言った。

「私、英語を真剣に勉強します。今日私が話すことが出来たのは、中国人、日本人、それに中国語を話せるパナマ人だけ。私が話せる日本語は日本人しか理解出来ない。でも英語であれば、世界中の人と話すことが出来る。私は、いろんな国の人と話していたあなたがうらやましかった。」

社会人生活をスタートするまで、田舎で生まれ育った彼女。欧米人とコミュニケーションを取ったのは、今回が初めてだったという。

英語が出来れば、世界の人とコミュニケーションが出来るという事実を肌で実感した瞬間、ガラパゴス言語である日本語学習意欲はどこかにトンでしまったのだろう。

 

僕は以前から中国人スタッフに英語を勉強するように言ってきた。スタッフの中でも特に、自国を斜め上から見ている感じが好印象で、頭の回転が早い男子スタッフ1人には、強くプッシュしてきた。今回のワインイベントでも、僕が外国人を接客する度に、顧客プロフィールをフィードバックした。

「見てみ。上海にはこれだけ多くの外国人が中国で金儲けをしようと集まってくる。あなたはここ上海が地元だろう。彼らとコミュニケーションが取れれば、いくらでも道が広がるぜ!」

 

「日本語よりも、英語を勉強しろ。」

 

日系企業に勤務し、日本人である僕が、こう言うのもおかしいかもしれない。しかし、スタッフの将来を考えると、アドバイスはこれしかない。

日本語を話す女の子には、英語を勉強しろとは一度も言ったことはない。彼女の日本語を向上させたほうが、業務上メリットが大きいためだ。

でも英語が話せるという魅力に自ら気付いてしまった彼女には、僕が何を言おうが、関係ないかもしれない。社長に面と向かって、「日本語はもう勉強しません。英語の勉強をします!」というくらいだから。

 

彼女の「日本語はもう勉強しない」宣言を聞いて、ふと考えた。

日本語の未来ってあるのだろうか?

 

日本で生活していると、英語が必要とされる状況は極めて少ない。別に英語なんて話せなくても大丈夫。そう思っている人が大半ではないだろうか。そんな日本は幸せである。

アジア(中国も同様)では英語が出来ると給与が2倍、3倍に上がる。または英語が出来無いとまともな仕事がない。そんな国は多くある。

 

アジアでのインターンシップ経験を、外国語を勉強するキッカケとしたい。

 

説明会でそう答えた大学生がいた。素晴らしい。変わるためには、まずアクションである。

海外インターンに興味あるかた、気軽に相談してください。

 

 

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AWAY Collegeでは元リクルート米国法人社長監修のもと、マレーシアでのインターンやビジネスプログラムを運営しております。

本プログラムは、この体験記の執筆者でもある原田が、自身の立ち上げ経験をベースに設計しており、プログラムの中で、現地の消費者へのヒアリングやリサーチ、ビジネスミーティングなど、新興国のビジネス立ち上げを追経験いただくことになります。

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