【純ジャパの米国留学記】意気揚々とアメリカに降り立ったらコレジャナイ感が凄まじかった話:第1話

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◇原田 拡敬:横浜の高校を卒業後単身渡米。中西部アイオワ州にある小さなリベラルアーツ・カレッジに留学し、経済学とコンピューターサイエンスを専攻。神奈川県生まれ、湘南育ち。テニスと旅行をこよなく愛する。Cornell College3年次休学中。
◇連載『純ジャパの米国見聞録』
アメリカのど田舎に留学し、日本とアメリカの「違い」を肌で感じた経験をつづる。

アメリカ人も知らないど田舎

「アメリカ」と聞くと、皆さんは何をイメージするだろうか?
ロサンゼルスやニューヨークのような大都会?
ハワイやグランドキャニオンなどの大自然?
フロリダのディズニーリゾート?
多種多様な人種構成?
どれも確かにアメリカっぽい。

僕もアメリカに対してこういうイメージを少なからず持っていた。だが、こんなキラキラしたイメージを根本から覆すほどの目も当てられないド田舎に、僕の留学先の大学はあった。

こう書くとなんだか留学先をディスってるように思うかもしれないが、そんなことはない。僕は大学も大学のある町も好きだ。これを踏まえて、どれだけ田舎なのか書いていきたい。

大学があるのはアイオワ州

どこそれ? と思ったあなた。恥じることはない。実はアメリカ人でも「どこだっけそこ」という認識なのである。ちなみに「アイオワ州、アイダホ州、オハイオ州」を総称して「アイダワハイオ」と呼ぶらしい。アメリカ人にしても「大体同じようなもんでしょ」ということなのだろう。
そんな栄えあるアイダワハイオの一角である、アイオワ州のマウント・バーノンという町に、僕の大学は建っている。

町の人口は4600人

もはや村を通り越して集落である。
大学は小さいリベラルアーツ・カレッジ。学生数は1200人。ちなみに自分を含めて日本人は3人しかいない。町の人種構成は95%以上が白人だ。外を歩こうものなら町の子供にギョッとした顔で2度見される。アジア人なんかテレビでしか見たことがないのだろう。多種多様もなにもあったものじゃない。
町にはメインストリートが一本、300m程伸びているだけ。それ以外は家がぱらぱらとそこら中に散在している。本当にこの道以外なにもないのである。

Mt.Vernon 1st Street

もう少し行けばそこは自然以外何もない。広大なとうもろこし畑が延々と、行っても行っても広がっている。まさに映画のフィールド・オブ・ドリームスの世界だ。野球場なんかつくろうと思えばいくらでもぽこぽこ作れそうである。

宇宙から見た電気の使用度合いみたいな写真の中で、都会はもちろん煌々としている。薄暗い所がある。ここの赤い四角で囲った部分がアイオワ州だ。東海岸や西海岸に比べるとかなり暗い。

Fracking from Space Iowa
Image: NASA Earth Observatory image by Jesse Allen and Robert Simmon/VIIRS/Suomi NPP

初めて見る地平線

日本で生まれ育ってこのかた、地平線を見る機会は無かった。アメリカに来てからというもの、毎日のように見ている。
そしてここの空はとても高くて、広い。高い建物が皆無だからだ。地平線と合わせて、地球はやっぱり丸いんだなというのを体全体で感じることが出来る。

買い物となると、町には小さな雑貨店しかない。この町から一番近いスーパーや、近隣の都市までは車で飛ばして30分かかる。
ちなみに一番近いスタバまでも車で30分。ニューヨークには1ブロック毎にあるのに。The 格差社会である。

このように、アメリカのイメージからはかけ離れた(とうもろこし畑を大自然と呼ばない限り)ど田舎に来てしまった。

「アメリカに留学」しているとはいえ、僕の「アメリカに留学」はみなが持つイメージとはやはり少し違う。次回はまず、なぜ僕がアメリカへ留学しようと思ったのかを書いていく。

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◇連載『純ジャパの米国見聞録』
第1話:意気揚々とアメリカに降り立ったらコレジャナイ感が凄まじかった話
第2話:反抗期のやさぐれた疑問と一冊の本
第3話:日常の隙間に潜む「はい論破ー」(2015年9月29日公開予定)